知覚異常1

今回から知覚異常症例です。悪性腫瘍まで出てきますのでお楽しみに・・・

以前勤めていた病院にいらっしゃった患者さんです。

18歳女性、現病歴:かかりつけの歯科医院で親知らずを抜いてもらったら下唇がしびれたとのことで紹介受診した。

抜歯はスムーズで、切削器具の使用はなかったとの話。

現症:口腔外所見顔貌左右対称、頬部腫脹なし、自発痛、圧痛なし。左側下唇の知覚異常はあるが、改善傾向。

口腔内所見:抜歯窩血餅良好、抜歯窩周囲粘膜に発赤や腫脹、疼痛などの感染所見は少ない。

パノラマエックス線写真:┌8抜歯後、根の残存なし。

レントゲンでは左下の親知らずは抜歯した状態です。

抜歯した部分の拡大ですが、抜歯した部分と下顎管という神経が入っている管が重なって写っています。

抜歯前のレントゲンを取り寄せたました。

親知らずと下歯槽神経が重なって映っています。

親知らずのまわりの歯槽硬線という白線がくっきりわかります。

歯根周囲の歯槽硬線がはっきりしていれば下顎管とずれているんじゃない?とかよく言ってましたが、そんなことはありませんよね。根の内側か外側で接していれば、レントゲンに反映されませんので、このような状態でも知覚異常は起こるのです。

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