ステロイド服用中の患者さんの歯科治療で注意しなければならないことは
1.感染 2.副腎不全 3.骨粗鬆症に対するBP投与患者 4.その他ステロイド副作用 消化性潰瘍、糖尿病の増悪等
今回は感染についてすこし・・・
1979年に発表された市川陽一らの論文ではプレドニンで20mg以上内服していたら感染のリスクが上がってくると言われています。維持料での5㎎ぐらいであれば特に問題ないでしょう。ここで注意が必要な感染症は手術部位感染症と菌血症(感染性心内膜炎や敗血症も)です。この論文以外の感染のデータは私は見たことありません。1979年は大分まえですので、もう少し新しいデータが見たいですね。最近はプレドニンと免疫抑制剤を併せて投与されている場合の感染のリスクは報告がなく全くわかりませんので注意してください。必要と判断されるのであれば、菌血症を予防するのであれば術前抗菌薬投与、術後感染予防を行うのであれば、開放創にしたり、ドレナージしたりすること、デッドスペースをなるべく減らすことが重要ですね。閉鎖創にしたら菌が入ってこないので感染が起こりにくいなんて思わないでくださいね。。
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