こんにちは。
今回は新患で病歴を聞いている時に「ピリン系の薬は使えないといわれたことがある」と話す患者さんが時々います。
喘息の患者さんの中にはアスピリン喘息という非常にあぶない病気の患者さんがいます。
ここで出てくるアスピリンはピリン系ではないのですが、アスピリンにピリンがついているためピリン系の薬が駄目なのだろうと思ってこのようなピリン系の薬が使えないという言い方をされるのだと思います。そもそも、本当にあぶないアスピリン喘息の患者さんにはピリン系だけでなくほとんどの鎮痛剤で発症する可能性が否定できないのです。先日アスピリン喘息が疑われた患者さんの親知らずの抜歯をしたときには鎮痛剤を使いませんでしたがその話はまたいつか。。。
本日はピリン系の薬についてお話します。
ピリン系薬剤:
ピラゾロン骨格を基本骨格とする解熱鎮痛薬である。厳密にいえばNSAIDsではないが、NSAIDsに分類されることもある。アスピリンはピリン系薬剤ではない。ピリンアレルギー:ピリン系薬剤の投与により薬疹を生じる。
現在日本で発売されているピリン系の薬剤はイソプロピルアンチピリンだけです。
市販薬でイソプロピルアンチピリンが含まれる薬剤はセデスハイ(塩野義製薬)、サリドンWi(第一三共ヘルスケア)、セミドン顆粒(全薬工業)、リングルAP(佐藤製薬)だけです。塩野義製薬の他のセデスにはイソプロピルアンチピリンが含まれないそうです。
ちなみに、アスピリン喘息の患者さんにイソプロピルアンチピリンだけが駄目なんじゃなくて、鎮痛剤全般がだめなのでイソプロピルアンチピリンだけが危険ですよって認識も間違いかもしれませんね。
あ、私ピロリンなんて呼ばれてました。ヤマピロリとか・・・・
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