犬猫咬傷

先日猫に咬まれた方がマダニの感染症で亡くなったという記事がありました。

今回は犬猫咬傷についてです。

某病院勤務中に動物病院の職員が犬に咬まれたということで来院しました。

みなさんCapnocytophaga canimorsus 感染症をご存知でしょうか。

今回の参考文献はイヌ・ネコ咬傷・掻傷と Capnocytophaga canimorsus 感染症:モダンメディア 56 巻4 号70-77、2010です。これまでに世界で約200 例の報告がある

そうです。本感染症の発症は極めてまれであるが、発症した場合は急激に敗血症に至ることが多く、致死率は約30%にもなるそうです。

犬咬傷の感染の原因としてはPasteurella 属菌 Staphylococcus属菌 Streptococcus 属菌 Fusobacterium属菌が知られています。C. canimorsus 感染症が文献的に登場した歴史は浅く、まだC. canimorsus という菌種名が付けられる以前の1976 年に報告された敗血症・髄膜炎例が、最初の文献報告とされています。

Capnocytophagaの性質を下の表に示します

次に国内の報告です。

抗菌薬は何が効くんでしょうか?

抗菌薬の処方

  1. canimorsus以外の様々な細菌が起炎菌となる可能性を考えて、網羅的な抗菌スペクトルを有するオーグメンチンの経口投与が奨められています。これとともに破傷風トキソイドの接種を行うことも奨められています。

そして患者さんにはちゃんと以下のことを説明することが大事です。

  • 1動物咬傷は、後になってから腫れが強くなることが多いことが知られています。
  • 2抗生剤を使いますが、感染のリスクが高い創であることをご了承ください。
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やましろ歯科口腔外科 院長 山城
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