今回は私が開業前に抜歯して知覚異常を起こした症例についてです。
ある病院の看護師さんでした。
下顎管(という神経のはいった管)と根と重なって映ってますね。
赤線のように分割してちょっと力いりましたが、比較的簡単に抜けました。CTは撮影していません。CT撮って抜けばよかったと思いましたが・・・完全に麻痺して、治るのに1年以上かかりました。
50代男性、歯科治療を目的に歯科受診したところ、左側下顎智歯の抜歯を勧められた。
現症:口腔内所見:┌8完全埋伏智歯、周囲粘膜に発赤腫脹など感染所見なし。神経症状なし。
パノラマエックス線写真:┌8水平埋伏智歯。単根か複根かは不明。
歯根が下顎管と重なって映っている。┌6残根
へんな形で、下顎管と重なって見えます。
根は骨性癒着があったと考えられ、抜歯には時間を要しました。難聴の傾向があり、術前に知覚異常の話をしたのですが、下唇の知覚異常発症時には「聞いてない」と言われ、ひどく怒られた記憶があります。知覚が回復するのに一年かかりました。知覚異常の治癒のスピードが遅い場合は知覚の変化を感じないようです。
The following two tabs change content below.
福岡で親知らずの抜歯、ドライマウス、睡眠時無呼吸症候群、口腔がん健診のことならやましろ歯科口腔外科へ。
日本口腔外科学会認定専門医が治療します。
最新記事 by やましろ歯科口腔外科 院長 山城 (全て見る)
- Pell及びGregoryの分類 - 2023年7月8日
- 抜歯後の痛み - 2023年6月13日
- 完全に埋まっている親知らずにどれだけ歯石がついているのか? - 2023年5月20日
- 親知らずが起こす問題点 - 2023年4月30日
- プラークの付着率 - 2023年3月9日