以前の病院でこんな患者さんがいました。65歳女性
主訴:右上第一小臼歯が咬むと痛い
現往歴: 前から痛かったが、一昨日ぐらいから咬むと痛い
既往歴;冠攣縮性狭心症、糖尿病
循環器内科のカルテ見ると
冠攣縮性狭心症:時々胸痛がある。
糖尿病:HbA1c8.4
前回10日前の循内受診時「今日は採血はしたくない」と記載されており、血液データは2ヶ月前のデータ。
時々胸痛がある糖尿病のコントロールが悪い言うこと聞かない患者さんってとこでしょうか?
現症:全身所見
気分良くない、動悸がする、冷や汗
血圧173/87mmHg P110
デキスターで血糖値381
循環器内科受診を勧めたが本人は「いや、いいよ。大丈夫」
現在は体調が最悪のようだが、本人としては日常茶飯事のようである。
口腔内所見:動揺著名な右上第一小臼歯
歯肉発赤あり、対合歯と咬むと垂直的に動く
デンタル:右上第一小臼歯歯根周囲一周にわたってX線透過像
ぐらんぐらんの歯なのでちょっと麻酔すればすぐとれそうでしたが、今は何もしたくない感じ・・・・
抗菌薬でなるべく炎症を抑えてからってことにしましたが・・・・
担当の循内の先生のコメント
コントロールは全てにおいてわるいです。
この人のキャラからDMもコントロールできないでしょうね。
造影剤アレルギーがあるし、PCIの時も過換気起こすし、鎮静してもルートを自己抜去するし・・・・
体調がいい時にするしかないですよねぇ・・・
うーん、何かあったらどうしよっかな~
って思ってたら、自然に抜けました。。。よかったよかった。
でも簡単に抜ける歯でなかったらどうなってたでしょうか??
The following two tabs change content below.

福岡で親知らずの抜歯、ドライマウス、睡眠時無呼吸症候群、口腔がん健診のことならやましろ歯科口腔外科へ。
日本口腔外科学会認定専門医が治療します。

最新記事 by やましろ歯科口腔外科 院長 山城 (全て見る)
- プラークの付着率 - 2023年3月9日
- おすすめの本 - 2022年10月7日
- カタル性口内炎 - 2022年9月22日
- 下顎智歯と下顎枝の位置関係 - 2022年9月17日
- 10代の時の親知らずの方向 - 2022年8月8日