下歯槽神経は下顎管という下顎の管の中に入っている神経です。下顎枝の真ん中やや上方に下顎孔という穴があいており、脳から来た下顎神経はここから下顎の中に入って下歯槽神経と呼ばれるようになります。下顎枝から下顎智歯あたりでは下顎管の形がパノラマX線写真では比較的くっきり見えるのですが、第1、第2大臼歯あたりになると見えにくくなります。これは第1、第2大臼歯に神経を出しているから上縁の皮質骨が見えにくくなっていると言われています。そして、第1大臼歯と第2小臼歯の根尖あたりの外側に穴が開いておりここから下唇にのびるオトガイ神経と呼ばれるようになります。
今回から下歯槽神経と親知らずの歯根との関係などを調べてみました。
この下歯槽神経が親知らずの近くを走っていることで、歯科医師はいろいろなことを考えなければなりません。
次回はそのことについて、当院で使用している資料を用いて、説明の概要を記したいと思います。
The following two tabs change content below.
福岡で親知らずの抜歯、ドライマウス、睡眠時無呼吸症候群、口腔がん健診のことならやましろ歯科口腔外科へ。
日本口腔外科学会認定専門医が治療します。
最新記事 by やましろ歯科口腔外科 院長 山城 (全て見る)
- Pell及びGregoryの分類 - 2023年7月8日
- 抜歯後の痛み - 2023年6月13日
- 完全に埋まっている親知らずにどれだけ歯石がついているのか? - 2023年5月20日
- 親知らずが起こす問題点 - 2023年4月30日
- プラークの付着率 - 2023年3月9日