今回からは正中埋伏過剰歯についてお話したいと思います。
正中埋伏過剰歯は上顎中切歯の口蓋側(裏っ側)の歯肉の中に埋まっている過剰歯のことです。「前歯の生え変わりがおかしい」とか、「前歯をぶつけてみてほしい」とか、「虫歯の治療をしてほしい」という希望があって歯科医院を受診した時に見つかることが多く、この過剰歯は永久歯が正常にはえてこない原因となることがありますので、抜歯をすることを基本とされてきました。抜歯の依頼があるのは5歳から7歳が最も多い印象です。この年齢で骨を削って抜歯をするのですから、抜歯をする側は子供が我慢ができるかというプレッシャーの中で仕事をしています。
今後、「この過剰歯を抜歯せずに様子をみたらどのようになるのか」とか、「どんな時に抜歯が困難になるのか」などお話したいと思います。
今回は2例をご紹介いたします。facebookでは写真が1枚しか見れませんので、興味がある方はブログに入ってください。
症例1は7歳男児です。
過剰歯が永久歯がはえるのを邪魔しています。本当は永久歯が乳歯の根を押して根が吸収するのですが、過剰歯が邪魔しているので乳歯の根の吸収がうまくいってません。乳歯が適切な時期に抜けずに、永久歯がはえることができてませんね。この様は歯は抜歯する必要があります。
症例2 7歳男児
前歯の間に大きな隙間があります。歯と歯の間に過剰歯があるので、隙間ができちゃったんでしょうか。
この過剰歯を抜歯すると、抜歯後2年には隣の歯が押して前歯の隙間が無くなってますね。
矯正治療で寄せたわけではありません。
今回お見せした2例は明らかに過剰歯があることで、永久歯が適切な年齢で適切な位置に生えてこなかった患者さんで、抜歯をすることで正常な位置に生えた患者さんの症例をお見せしました。
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