親知らずの発生

前回まで、下顎完全骨性埋伏智歯の上方で、下顎第2大臼歯遠心にみられる骨欠損は、親知らずが発生する過程でできたものであると予想されるという話をしました。写真に示すように、できかけの親知らずの上にみられる透過像が、第2大臼歯の上方に連続しており、これが、親知らずが発生する時の歯提であることが予想されるといいうことです。

そこで、今回は親知らずの発生についてお話ししたいと思います。次に歯の発生の教科書から引用した文章を記します。

永久歯は、乳歯が脱落して交換する代生歯(後継永久歯)と、この代生歯の遠心に萌出し、先行する乳歯が存在しない加生歯とをあわせたものをいう。対生歯は乳歯の歯胚の舌側基底部から上皮が増殖して乳歯の歯胚の深部にまで移動し、これが代生歯の歯胚の原基となり、永久歯の歯胚の発育が始まる。 第一大臼歯などの先行乳歯を伴わない大臼歯は、第二乳臼歯の歯胚の遠心側から乳歯歯堤が遠心に延びて、そこから歯胚が形成される。第一大臼歯の歯胚は胎生期 3.5 ~ 4 か月頃に発生し、そこから遠心に伸びた歯堤に第二大臼歯、第二大臼歯からさらに遠心に伸びて第三大臼歯の歯胚が発生する。

この中のここですね

おそらく、歯胚発生のこの部分が下顎第二大臼歯の萌出とともに、この歯の遠心歯頸部に出てくるのだと予想されます。このようにして、下顎完全骨性埋伏智歯の上方で、下顎第2大臼歯遠心にみられる骨欠損は萌出時期に形成されるのです。

では、次回から、この下顎完全骨性埋伏智歯の上方で、下顎第2大臼歯遠心にみられる骨欠損の特徴についてお話ししたいと思います。

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やましろ歯科口腔外科 院長 山城
福岡で親知らずの抜歯、ドライマウス、睡眠時無呼吸症候群、口腔がん健診のことならやましろ歯科口腔外科へ。 日本口腔外科学会認定専門医が治療します。