今回は知覚異常で来院された患者さんの報告です。
患者:55歳、男性 主訴:下唇の知覚鈍麻 家族歴:父親が肝細胞癌で死亡し、母親が胃癌で死亡していた。
生活暦:飲酒歴一日にビール2本と焼酎を飲んでいた。喫煙歴は1日20本を30年喫煙していた。
現症 口腔外所見顔貌は左右対称で左側下唇に知覚鈍麻を認めた。
口腔内所見左下67は欠損で同部の歯肉は平滑で腫瘤や潰瘍の形成はなく、感染所見もなかった。
左側下顎の犬歯と小臼歯の歯肉退縮はあるものの、歯肉の発赤や腫脹はなく、う蝕や修復物の装着もなかった。
パノラマX線写真では下顎骨内に明らかな病変を認めなかった。
CTでは骨髄の透過性の左右差がみられ、皮質骨の吸収があった。
この患者さんは肝臓癌の下顎骨転移で、半年経たないうちに亡くなりました。
これは、口腔科学会雑誌の論文に載せてますので、詳しく見たい方はそちらをご覧ください。
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