知覚異常6

今回の下唇の知覚異常の患者さんは九大病院の時の患者さんで、私が見た患者さんじゃありませんが、ある勉強会で発表した症例です。

62歳の男性で、右側下唇の知覚鈍麻を主訴に来院されました。

近歯科医院で5┐に対して浸潤麻酔下でのカリエス処置後より右下唇部に知覚異常を自覚した。
その2か月後に同部に疼痛が出たため歯科医院で抜髄を行ったが、その後疼痛がなくなったものの、下唇の知覚異常が消失しないため、紹介されて受診しました。
口腔内所見も病変を疑う所見はありませんが、パノラマX線写真では右側下顎智歯周囲にX線透過像を認めました。
(8┐周囲のX線透過性亢進を認めた。下顎下縁の皮質骨の吸収像と下顎下縁の連続性が断裂している像を認める)

CT所見です。

この病変は顎骨中心性扁平上皮癌でした。

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