心疾患の患者における局所麻酔時の変化

先日から歯科医院での麻酔が循環器にどのような影響を及ぼすかという記事を記載してます。

心疾患の患者さんに投与したアドレナリンは健康な患者と同様に作用するのであろうかという疑問があります。
「心疾患の患者はどのようにバイタルサインが変化するのであろうか?」「どのような工夫があるのか?」という疑問に対して先人たちはどのように報告しているのかをしらべました。

1979年に佐々木らは治療されている高血圧患者はエピネフリン40μgの投与で健康成人の80μg投与時の反応に類似していると報告し、さらに治療されてない高血圧患者はエピネフリン40μgの投与で健康成人の130μg投与時の反応、80μgの投与で健康成人の240μg投与時の反応に類似しているとした。
やはり、循環器疾患の患者はアドレナリンに対する感受性が高く、少量でも循環に変化をもたらすので、投与量は注意が必要です。

アドレナリンの生体に対する負荷ってどれくらい??

アドレナリンの投与は体にどれくらいの負荷をかけているのであろうか。
2000年にNiwaらは2%リドカイン(1/8万エピネフリン添加)を3.6ml浸潤麻酔した場合の循環の変化を調べ、10ng/kg/minの投与速度で直接静脈内に持続投与した場合と同等であると報告しました。
また、この循環の変化は25Wのエルゴメーター負荷による影響より明らかに小さいとしています。
25Wのエルゴメーター負荷とは約4METSと同等で、時速4.8kmの速度での歩行、2階までの昇降、ラジオ体操や軽い庭仕事により生じる負荷等に相当する。
つまり、4METS以上の運動ができる患者は2%リドカイン(1/8万エピネフリン添加)3.6mlの負荷に十分耐えうるということでした。

ということで、虚血性心疾患の患者さんが普段どんな運動をしているのかを聞くことが大事なんですね。

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やましろ歯科口腔外科 院長 山城
福岡で親知らずの抜歯、ドライマウス、睡眠時無呼吸症候群、口腔がん健診のことならやましろ歯科口腔外科へ。 日本口腔外科学会認定専門医が治療します。
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