扁平苔癬の治療

前回に引き続き、扁平苔癬の治療についてお話したいと思います。

扁平苔癬は痛みがなければ定期的に経過観察をすればよいのですが、痛みがあれば痛みをコントロールするために様々な薬を投与します。

現在の扁平苔癬の薬としては

ステロイド軟膏

ステロイド含嗽剤

ステロイド注射薬

アルカロイド製剤(セファランチン)

タクロリムス軟膏(免疫抑制剤)

マレイン酸イルソグラジン(ガスロンN)

漢方薬

があります。

ステロイド含嗽剤を使えばほとんどの扁平苔鮮が制御できると思います。福岡や鹿児島ではステロイド含嗽剤が使えますが、使えない地域があるようです。私はステロイドをよく使用しますが、ステロイドを長期的に使用すると口腔カンジダ症になりやすいため、長期の使用は避けたいところです。そこで、その他の薬剤を使いたいのですが、ほとんどが保険適用ではありません。

 

飯塚病院時代にステロイド含嗽剤でもコントロールが難しい扁平苔鮮の患者さんがいらっしゃったのですが、肝臓内科の先生にお願いしてガスロンを処方して頂いて、よくなった経験があります。このガスロンは細胞と細胞の結合を強化する働きがある薬で、糜瀾を治しやすいと考えられています。

どこかで治験をしていたと聞きますので、もうすぐ保険で使えるようになるんじゃないでしょうか。

口腔扁平苔鮮の治療のひとつとして、歯みがき粉の使用というのも考えています。次回はそんなお話です。

歯みがき粉でコントロール出来たらいいですね。

その話は長くなりますので、次回ですね。

 

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