今回は親知らず周囲の骨の特徴から考えた、麻酔の考え方についてお話ししたいと思います。智歯を囲む骨には部位によって特徴が異なります。
すなわち、頬側皮質骨は厚く、舌側皮質骨は薄いのです。
ですから、頬側に一生懸命沢山麻酔しても、厚い皮質骨に阻まれて、骨内にスムーズに浸潤しません。頬側の浸潤麻酔は頬神経の支配領域である頬側粘膜の麻酔が目的となります。骨内に効かせるためには舌側に麻酔をする方がいいですね。。それでも、浸潤麻酔だけだと麻酔が効いてないことが多いので、私は伝達麻酔をほぼ全例に行っています。
このようにみると、7の浸潤麻酔を効かせる時には6遠心に打つ方がよさそうにも思えますが、いかがでしょうか?経験のある先生、教えてください。
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