正中埋伏過剰歯3

こんかいは論文に書いてある過剰埋伏歯の抜歯時期についてお話したいと思います。

ある論文には埋伏過剰歯の抜歯時期について以下のように記されています。

1.中切歯の萌出速度に明らかな差がある場合は速やかに

2.永久歯根の形成時期を待って

3.外科的侵襲が大きくならない時期に

4.心理的に耐えうる時期

1の中切歯の萌出速度に明らかな差がある場合は速やかにというのは、歯並びが悪くなるのがわかったらということですよね。過剰歯が萌出以上の原因となる徴候が現れたら、抜歯を検討しましょう。

2の永久歯根の形成時期を待ってというのは、抜歯時に歯根を傷づけて形成異常を起こさないようにということだと思います。深くない過剰歯は歯根を傷つけることは無いと思いますが、深い過剰歯は抜歯手技に注意が必要です。

3の外科的侵襲が大きくならない時期にというのは、逆生の過剰埋伏歯は年齢とともに上方に移動します。上方に移動すると抜歯が難しくなります。

4の心理的に耐えうる時期というのはなるべく局所麻酔で頑張れる時期に抜歯しましょうということで、小学1年生でも局所麻酔で頑張れる子と頑張れない子がいます。抜歯を先延ばしにすれば過剰歯が抜歯しにくくなるので、抜歯の時期は難しいのです。

抜歯が必要かどうかは患者さんの親とよく相談して決めるべきだと思います。

過剰埋伏歯があることで、後継永久歯の萌出障害や歯列不正、後継永久歯の位置の異常や根吸収が考えられると言われております。また、稀ではありますが含歯性嚢胞が発生することも報告されております。

次の写真には2本の過剰歯がみえます。片方は上向き、片方は下向きです。上向きの過剰歯だけであれば、永久歯萌出の妨げにならないようですので抜歯の必要性はなさそうに見えます。下向きの過剰歯は生えてくるようであれば抜歯する必要があると思います。この過剰歯は乳歯の歯根が吸収して生え変わるときに乳歯を抜歯して、ついでに下向きの過剰歯を取るのが一番楽だと思います。その時に上向きの過剰歯がどの位置にあるかで抜歯するかどうかを決めたいですね。

後継永久歯がちゃんと並べば、抜歯の必要性はなさそうな気がしますが、矯正治療が必要になったときに、過剰歯が邪魔をするのであれば抜歯が必要になりますね。

 

 

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やましろ歯科口腔外科 院長 山城
福岡で親知らずの抜歯、ドライマウス、睡眠時無呼吸症候群、口腔がん健診のことならやましろ歯科口腔外科へ。 日本口腔外科学会認定専門医が治療します。
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