親知らずの難易度を考えた時に、深さは大きな要素であることは間違いありません。
今回は深く埋まっている親知らずがどれくらいあるかということ年齢別にを調べましたのでご報告いたします.
これは水平とか垂直とか関係なく深さだけで分類して割合を出しました。
パントモ上での親知らずの深さの分類は何度も登場しているPell及びGregoryの分類です。
ⅠAが32.2%、ⅡAが20.4%、ⅢAが1.8%、ⅠBが3.5%、ⅡBが14.9%、ⅢBが8.6%、ⅠCが0.7%、ⅡCが1.1%、ⅢCが9.3%でした。
ⅠAが最も多く全体の3分の1でした。ちょっと歯冠に隠れたようになっているⅡAが全体の5分の1ぐらいでした。
高齢者は若い時に浅い親知らずを抜歯して処分している可能性があるので、年齢によって浅い親知らずと深い親知らずの割合に違いがあるはずですが、このデータは若い方と高齢者の区別をしていません。
このデータは臨床に利用できるデータとはいえませんのでさらに年齢別にわけてデータを出してみました。
FBではみれないのでわかりませんが、若い人にⅡA症例が多く、ⅡA症例が年齢を重ねるにつれて減っていくことがわかります。ⅡA症例は中途半端に歯肉に覆われることが多く、う蝕・歯周病になることが多いから抜歯の適応になりやすいからではないかと考えられます。以前ご報告したようにⅢC症例は年齢が上がるほどに増えていることがわかります。予想外であったのは、年齢が上がるとともにⅠAが増え、ⅡAが減ることでした。この原因がわかれば親知らずのことがもっと面白くなってきそうな気がします。
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