埋伏した下顎智歯の方向を理解するためには、下顎智歯の発生を考えると理解しやすいと思います。
第2大臼歯の歯胚は、第1大臼歯の歯堤から遠心方向に延びてきて形成した歯堤から形成されます。パノラマX線写真で黒い類円形の透過像が早くて6歳からみられます。10歳ぐらいになると白い石灰化しかけた歯冠が見え始めます。このころは第2大臼歯はまだ萌出していません。このころには第2大臼歯より智歯歯胚のほうが上の方にあります。第2大臼歯が萌出し始めると、智歯歯胚との高さの関係が逆転し、第2大臼歯のほうが上になります。歯根を形成しながら萌出して歯列弓に並びます。
次回はそれぞれのステージにおける下顎智歯の位置についてみたいと思います。
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